2016年1月16日土曜日

八王子市林道野宿失敗編 2016年1月9日~10日

いつもは午前中に家を出て、昼過ぎに現地到着、のんびりと昼メシ、テントを張ってだらだら、
・・・というパターンが多い。
しかし、今回は事情により、遅い出発となった。

Youtube動画
【ツェルト泊】林道、夜景、キムチ鍋

いつも通りにMTBで出発。ULとはいえ中途半端な装備過多で、思ったほど軽くは無い。10.5kg。
むしろ52LのVIRGAで来るときより重くなっている。


林道に着き、押して登り始める。20分ほど登ったところで、「キムチ鍋の元」を持って来るのを忘れたことに気が付いた。
いや、それどころではない。そもそも食材を忘れてきている。これでは続行出来ない。
中止するか、と一瞬考えたが、今日の目的地は、自宅から林道口まで自転車で1時間弱の場所だ。勇を奮って家に忘れ物を取りに帰ることにした。


家に帰って、食材とキムチ鍋の元を取り、奥様と娘に呆れられて再出発。
スポーツサドルのお尻が痛い。
無心にペダルを漕ぎ、夕刻近くに林道口に着いた。
あれこれ考えると悲壮な気分になるので、無心でMTBを押す。


いつもの林道脇広場に着いてみると、異変が。
なんと、一面の巨木。伐採された木の置き場になっていて、重機が1台係留されていた。
そして看板「立ち入り禁止」
これでは使えない。

さて、どうするかと考えたが、もう少し登ってみることにした。
キャンプ場などではない、野宿である。場所は自由だ。が、林道は林業の重機やトラックも通るから、やたらな場所にはテントは張れない。
うろうろと視線を泳がせながら場所を探す。
と、ちょっと登ったところに人目につかない場所がありそうな気配。
だがしかし、アプローチが相当にヤバい。脆い急斜面を、人ひとりがなんとか這い登れる程度でしかない。
こりゃMTBを担ぎ上げるのは無理だな、と思いつつも、とりあえず空荷で登ってみる。
・・・ちょっと林間で眺望は望めないものの、僅かに市街地が木々の向こうに見える。
確かに人目にはつかないだろうが、自転車同伴では無理だな。

MTBをその辺に係留してもいいのだが、万が一の事もあるので、やはりそばに置いておきたい。
ここはとりあえずポイントしておくとして、別の場所を探すことにした。

なかなかいい場所が見つからない。
うろうろとあちこちを探りながら登っていると、この林道一番の絶景ポイントに着いた。


うーん、ここは林道のすぐ脇。中途半端な広場だが、ツェルト一張を広場の脇に張る程度ならば、邪魔にはならない。
が、軽トラや重機、人が通る可能性はある。
どうしようか、と迷っているうちにみるみる暗くなってきて、見晴らせる市街地は素敵な夜景に変わっていった。
ええい、ままよ、と、この地をキャンプ地とした。


とりあえずツェルトを張る。
今回は、ポールの重量と容積も惜しんで持って来なかったので、適当な木切れを探す。
すぐに1.5m程度の枯れ木を見つけた。


が、さすがに使い難い。まあ、それはしょうがない。

焚火をしようと思い、B-6君を持って来た。火口になりそうな枯葉や小枝を集めて、マッチで火を付ける。・・・が、何度やっても燃え上がらない。
これまで焚火で失敗したことは1度しか無いが、これが2度目になった。なんということだ。勘が鈍ったか。わざわざB-6君を持ってきたのに・・・

諦めて、ツェルトに潜り込む。
今回のパッキングは、正直に言って大失敗。
まず、前回の奥多摩テント泊で、90cmのエアパッドが使い難かったので、安定のリッジレストSo-Liteを、セオリー通りザック内に丸めて入れてきた。
・・・が、いかんせん32Lザックなので、リッジレストを内側に丸めたせいで容積を決定的に圧迫してしまい、パッキングがぎゅうぎゅうになってしまった。
パック形は安定してはいるものの、奥に押し込んだら二度と取り出したくないほど、余裕の無いパッキングになってしまった。
SOLITEは51x122cm。ザック内の縦長は51cmになり、これにトップリッド部分が若干加わる。
すると、MTBの下りの乗車姿勢では、52LのVIRGAと同じく、ヘルメット後頭部に干渉して前に押し、MTB用ヘルのためバイザーが目に被り前が著しく見え難くなる。
これではULザックの意味が無い。おまけに今回は10kg超。
中途半端なULは、やらないに限る、ということだ。

とりあえず鍋・・・と準備を始めたら、スノピのOZENを忘れて来た。
うむむむ、今回は徹底してダメだなあ。
まあテーブルは無くてもなんとかなるが。

スーパーで面白い豆腐を見つけた。小ぶりのサイズで、ソロキャンにはちょうどいいが、なにより牛乳パックのような紙容器に入っている。これはいい。運搬に最適だ。


16cmのTiフライパンに開けてみたら、ちょっと多かった。半分づつにしてRound1、Round2にするといい感じだったろう。
白菜の葉を数枚と、半分残った長ネギを家から持ってきた。ミニツールのナイフで切る。この程度なら、レザーマンの極小ツールのナイフでもなんとかなるな。


いわし団子。ホントは牛肉といきたかったが、運搬や解凍を考えてビニールパックのコレにした。


家で、250mlのポリビンに0.9合(くらい)の米と水を入れてきた。吸水は十分だろう。
シェラカップに入れてガスストーブにかける。今回は終始弱火。・・・だが、かなり焦げ付いた。炊飯そのものは上手く出来て米の焦げ付きは僅かだが、シェラカップの底が相当に焦げ付いた。
弱火過ぎてもダメということだろうか。


米を入れてきたポリビンの中をきれいに拭く。
今日はひとつの目的があった。それは、ポリビンで熱燗。


家では缶チューハイ、キャンプではスキットルでバーボンがほとんどだが、私は熱燗も大好きだ。
しかし、キャンプに瀬戸物の徳利とお猪口を持って来るわけにもいかず、世の中にはアウトドア用の徳利なども存在するが、狂気と思えるほど高額なシロモノで、なにかで代用できないか、と模索していたが、ふと、アルコール燃料や米の吸水に使っている250mlのポリビンを思いついたのだ。
250mlを使えば、およそ1.5合。蓋がお猪口になる。スノピのマグで熱燗にできる。ちょうどいいではないか。
が、これまた失敗だったのは、500ml紙パックをそのまま持ってきて、著しくパッキング容積をくってしまったことだ。
熱燗そのものは実によかった。


キムチ鍋はRound2で白菜といわし団子の残りを足し、卵を投入。
外さない美味しさ。最高。


しかし、十分持つと思った110ガスカートリッジは、残り僅かな残量に。
うーむ、これでは翌朝の炊飯とサバの味噌煮を温められぬ。明日の朝は味噌汁のみだなあ。
いったいいくつめの失敗だ。

更に失敗は積み重なっていく。
せっかく電池を取り換えたSUUNTOVECTORを忘れてきた。
そして就寝。

これさえあれば雪上でもOKのはずのリッジレストSO-Liteの背中が冷たい。
何故だ。
実際に、1830mの奥多摩小屋テント場で、マイナス10度の雪上ツェルト泊では問題なかったのに。
背中が冷たくて、寝られない。
・・・まさか、トミカのピクニックシートを省いたせい?まさかそんな、R値ほぼ0のピクニックシートが?
しかし、まさかと思って、念のために二つ折りにしてリッジレストの下に敷いたら、まさかの効果が。若干、冷たさが緩和されたのだった。なんと・・・


それにしても、面倒臭がっていつもやっていることをちょっとだけ省くと、様々な影響が出るものなのだなあ。


逆に、いつも防寒に来ているダウンの上下は、2週間ほど前に行った奥多摩ほどの厳寒さは感じず、むしろ不要だった。
背中の冷たさに負けて途中で着て寝たが、逆に重ねてもぐっているシュラフの#5と#7に体温が移らず、効果半減だったのかもしれない。
シュラフにもぐる前のメシなどの行動時間中に、寒くてしょうがない時は最強のアイテムだが、上400gの下330gで重量も容積も結構食うので、最低気温が2~3度程度であれば省略できるのかもしれない。
試してみる価値はありそうだ。

エアパッドだと大きく段差になって、頭をパッドの上に出して寝るには何か枕様のモノが必要になるが、リッジレストだと不要だ。
これは便利だが、問題はやはりパッキング。まだしばらく悩む事になりそうだ。

結局、熟睡は出来なかった。
背中の冷たさが、我慢できるかできないかギリギリくらいで、寝られそうで寝られない。
かなり時間がたった後でピクニックシートを敷いて解決したが、やはり場所が林道脇なこともあって、寝つけなかった。
まあ、あまり気にしないタチなので、寝たり覚めたりして朝を迎えた。


朝。早々に帰り支度。
食材や水などが減ったはずだが、相変わらずパッキングがパツパツだ。この装備はULにならないのだろう。

味噌汁一杯分のお湯を沸かす。ガスストーブは息も絶え絶えだ。


カートリッジが冷え切っている。手で包んで若干の熱を与え、なんとか沸騰までもっていけた。
今日は、ここから別の長い林道を走ってみるつもりだが、なぜかGoProの電源が入らない。
この前、初期不良修理から帰ってきたばかりだが。
おお、そうだ、SDカードが入ってないせいか、と思い、GoPro用品小バッグからかじかんだ手でSDカードを挿入。あれ?まだ電源が入らない?
後からバッテリーが無いことに気が付いたが、このときは、何故か予備に2つも持っているWASABIバッテリーに交換することも億劫になり、もういいやと、そのまま下ってとっとと帰ってしまった。
今になって反省すれば、これはパツパツのパッキングから何度も用品を出したり入れたりするのが嫌になってしまったのだろう。
たとえ32Lのザックに収まったとしても、使い難ければ何にもならない、ということだ。


まあ、夜景も含めて景観は抜群だった。
鍋も美味しかった。
しかし、思ったほど寛げなかったことや、パッキングの不備が積み重なって扱い難い装備となってしまったのが残念だった。

この経験も次回に生かせるといいのだが。
ダウン上下を省略出来そうなことや、ポリビンを徳利兼用に出来ることなど、それなりに発見もあったので、よしとしよう。

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