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今年は2017年とのことで、例年に無く雲取山は賑わっているらしい。
標高2017mの雲取山は標高年です
by 雲取山荘ホームページ http://kumotorisansou.com/
(2017年12月26日現在)
そうとなれば、余計に行きたくなくなる。誰が混み合う山域にわざわざ登りたいものか。
2017年や2017mに特別な感情があるわけではないが、年内にもう一度くらいは登山に行きたい、となれば、都心からアクセスの良い奥多摩がやはり一番行きやすい。
更に厳寒期となれば多少は人も少なかろうし、加えて平日なら少しは静かな登山が出来そうだろう。
と、事前にこんな情報が入ってきた。
現在12月中の受付を終了しています。これは雲取山荘の情報で、今回テント泊予定の奥多摩小屋ではないが、万が一奥多摩小屋の水場でも給水がままならない、なんてことになれば、山行はそこで中止。
水不足の為受付終了となっております
大変申し訳ございません
31日以外は素泊まりでお水を持参の方のみ受付しております。
1月以降の予約は受付しております
水不足の為宿泊人数を制限しておりご迷惑をおかけしております
大変申し訳ございません
お泊り・テント泊の方もできるだけ自分の分だけでも
お水をお持ちいただきますようお願いします
by 雲取山荘ホームページ http://kumotorisansou.com/
(2017年12月26日現在)
これはもう、登山口からほど近い水場で必要量を給水して担ぎ上げるしかない。
予定より3kgものザック重量増がこの時点で決定したようなものだ。
2017年12月22日
今回は試してみたいことが3つほどあるが、それは本文中でご紹介。
自宅近くのバス停より始バスに乗ってJR奥多摩駅に向かい、奥多摩駅から登山口の鴨沢バス停に着いたのはAM7:30。
一応、プラティパスの500mLにホーサーを付けてハイドレーション仕様にしたが、気温や風によっては凍結して使えないかもしれない。以前の雲取山ではザック脇のポケットに入れたこのプラティパス500mLは、振るとシャリシャリいう程度に凍った。
・・・ま、今回は暖かかったせいか、全行程で普通に使用出来た。漏れてくる、という不具合が発覚したが。
鴨沢バス停でもたもたと準備に時間を取られる。
今回、撮影機材はいつものGoproとスマホだが、三脚の他にジンバルを持ってきた。
これが今回試してみたいことのその一。
これでヌルヌル動く動画を撮ってみる。
三脚に取り付ければ疑似ドローンっぽい絵も撮れそうだ。
もちろん、これで約0.5kgの重量増。
ジンバルは先代Gopro HERO3用で今私の使っているHERO5(Black)には合わないが、輪ゴムで無理矢理固定して使えることを確認してきた。
2000mの登山に持ち込むには大仰な機材だが、果たしてどうなるか。
それにしても事前セッティングが面倒臭いことこの上無い。さっさと登り始めたくて焦る私に、ザックの取り出し位置や可動部の移動中の保護などで時間を取ることを強要する。
更に、前回から取り入れたサコッシュ。邪魔かと思いきやメモと行動食に絶大な便利さを発揮する。が、これの準備にもちょっと時間を取られる。
メモは必ず使う。コース中のポイントの通過時間を記録していく。
今回は何度も往復しているコースなので、地図とコンパスはザックの中。サコッシュはメモと行動食と撮影機材の備品用となった。
AM7時48分。鴨沢バス停を出発。
15分ほどで小袖乗越の丹波山村村営駐車場に着く。平日のせいか、車はちらほら。明日にはここはすぐにいっぱいになり、雲取山登山口あたりまで路上駐車だらけだろう。駐車場に立派なトイレが出来ていて驚いた。が、今はシャッターが下りていて使用不可らしい。
登山口に巨大な円形のモニュメントがあった。
2017年、雲取山YEAR。そうかいそうかい。ま、経済効果とか色々と浮世のナンダカンダがあるのだろうし、宣伝に勤しむがよいと思う。奥多摩観光の活性化、かね。もっともここの周辺には数えるほどの民家の他はなーんにも無いが。
AM8時20分。登山開始。
ジンバルを使ってみる。果たしてどんな絵が取れるだろうか。期待したヌルヌル動画になってくれるのか。
じきに水場に着く。ここで3Lの給水。プラティパスの2Lと1Lをいっぱいにした。
重い・・・。
さて、気を取り直して粛々と登る。途中、何度もジンバルを取り出す。が、さすが奥多摩の超メジャーコース、しかも雲取山YEARの宣伝付きで、平日にもかかわらずそこそこの登山者が行き交う。
人々の切れ目を狙って撮影を実施。これにかなりの時間を取られる。
おまけにザックが重い。
比較的穏やかなコースとはいえ、そこそこ急登もある。
おっかない橋や
ダンシングツリーなどを撮影しながら、
どんどん登った。
13時00分。奥多摩小屋に到着。
テントが全く無い!場所は選び放題だった。
いつもは真っ先に取られている、フラットなところを選んでみた。
まあ、どうせ今日しか張らないし、混み合う明日には撤収してしまう。ちょっと贅沢させてもらおう。
今回はツェルト。
インナーフレームのドームシェルターのほうが快適だが、久しぶりにツェルトにしてみたかった。
支柱は、アライテントのツェルト用ポール。いつもはトレッキングポールなのだが、今回は省いた。実は、ここ何年もトレッキングポールを使っていない。膝を痛めた場合の最後の保険と思って携行必須にしていたが、何年も使っていないのならばいらない。
アライのツェルトポールは110cm。2本あり、そこそこ丈夫なので、これは緊急のトレッキングポール代わりに出来そうなのだ。
いつものモンベルのコンパクトフォールディングポールは収納袋込で2本組422g(実測値)、アライのツェルトポール2は同じく216g(実測値)。半分で済む。
奥多摩小屋のテント場では適当な木の枝もありそうで、それをツェルトの支柱にしてアライのポールも省こうかと思ったが、万が一、適当な枝が無かったり、テント場がテントだらけでがさごそと枝を探すのが憚られる状況だったりすると詰みそうなので、今回はアライのポールにした。
実際は閑散としたテント場で、枝も拾い放題だったので、省いてもよかったようだ。
今回もペグは半分のみ打ち込み。頭まできっちり打ちこむと、翌朝は凍土で絶対に抜けなくなる。
これのせいでツェルトの張りはかなりヘロヘロだが、まあいいだろう。
もぐり込んで、まずサーマレストのリッジレストソーライトを引っ張り出す。これは、今回はおニューを買った。今まで使っていたヤツは、銀色のアルミ蒸着はほとんど剥げてしまったのはまだいいとして、さすがにへたって厚みが半分くらいになってしまい、断熱や小石のでこぼこの吸収がキビシクなってきた。
中に入ってがさごそと荷物整理をしていると、何やら隣にたくさんの若い声がわいわい聞こえてきた。おやおや、学生さん?
と思っていたら、どうやら高校の山岳部らしい。若い先生の声もしている。
おお、先生、冬山だから結構チャレンジングな山行ではないですか。お気をつけて。
元気良くペグを打つ音が聞こえる。あああ、たぶんしっかり頭まで打ちこんじゃってるな・・・と思っていたら、案の定、翌日の早朝は「抜けねえー」とあちこちから聞こえてきた。
先生、ちゃんと指導してあげて(笑)
ちなみに、私はテント場や山頂で騒ぐ高校生や大学生は結構好きだったりする。
もちろん、マナーやモラルの話はあるが、若い人たちが団体で経験するこういう登山は大変貴重で素晴らしいことだと思う。
・・・が、反対に爺婆の団体は願い下げで大嫌いだ。
いや、自分でも偏屈な偏見だとは思うが、涙腺を刺激する若い諸君の登山と、嫌悪感しか沸かない爺婆団体の登山やキャンプは、この感情を如何ともし難い。
好きなものは好き、嫌いなものは嫌いだ。
ツェルトから這い出す。
やってみたいこと、その二。
携帯ソーラーパネルでの充電。
自宅で、あらかじめスマホ(AU Torque G2 バッテリー容量2910mA)の充電に使ってみた。
30%程度まで減った状態から、11月下旬の晴天時の朝8時頃に三脚を立ててやってみたら、およそ1時間半放置で100%になっていた。
このソーラー充電パネル、388gあって決して軽くは無い。ULの敵である。
(RAVPower 16W 2ポート 折りたたみ式 ソーラーパネル)
が、スマホ、モバイルバッテリー、Gopro電池、今回は省いたがジンバルの電池、と、行動中に充電したいものは色々とある。
もちろん「晴れ」でないと期待した性能は発揮してくれないだろうが、条件が許せば強力な武器になる。
今回は一泊二日で各機器の電池消費量も大したことなく、ソーラー充電しなくても手持ちの10000mAのモバイルバッテリーのみで十分だったろうが、ちゃんと気持ちよくGoproのバッテリーなどをいっぱいにしてくれた。
ちなみに寒い季節は、機器の電池やモバイルバッテリーはとにかく冷やさないこと。私は胸ポケットにじゃらじゃら入れている。
機器本体は結露などの問題もあるが、バッテリーだけは冷え冷えになってしまうと化学反応が抑制され、十分な発電をしてくれない。あっというまに営業終了になる。ポケットで温めておくとかなり効果がある。
これから雲取山に登ろうと思えば登ってしまえるが、それは明日の朝にして、今日はキャンプにしてしまおう。
お腹が減った。お昼を食べよう。
お昼はどん兵衛のリフィル。これをビクトリアで見つけたときは結構衝撃だった。
赤いきつねや緑のたぬき、それにチキンラーメンもある。
お湯を沸かす、どん兵衛リフィルを入れる。5分。
あと乗せさくさく、とはいかないが、ちゃんとどん兵衛になってくれている。
んまいー。
スキットルのバーボンも飲んでしまう。もう、天国。
クッカーをアルコール除菌ティッシュで拭いて、0.8合の米を給水。
アルファ米ではなく、家にあるあきたこまち。普通の家庭用のお米だ。
毎回のことだが、研がない、洗わない。クッカーに0.8合をあけ、水を入れて夕飯時まで給水させるだけ。
これが、今回やってみたかったこと、その三。
「チタンクッカーとガスストーブで米を炊く」
チタンクッカーは底にアルミ蒸着などの無い、素のチタンクッカー。
ガスバーナーはシングルのEPI REVO-3700。
いわゆる炎円が小さく集中するタイプの、普通のシングルバーナーだ。
これで、炎熱を拡散させるバーナーパッドなどを用いずに米を炊いてみよう。
さて、どうなるか。
とりあえず十分な給水をさせる。夕方までこのまま。
奥多摩小屋の周辺をぶらぶらしたり、ツェルトの中でシュラフに入ってスマホで映画を見たり、うたたねしてのんびり過ごした。
うとうとして、ふと目を覚ますと暗くなっていた。
17時30分。夕飯にしよう。
今回、ヘッドランプは超小型のPrinceton Tec BYTE(62g)ではなく、炭鉱作業用ヘッドランプであるPETZL PIXA(166g)。超ごつい。
BYTEは単四電池2本だが、これが氷点下だと結構不安定だったりするので、今回は単三電池2本のPIXAにしてみた。
さすがの安定感である。光量も激しく眩しい。
そのおかげで、狭いツェルト内の天井にSカンでぶら下げていると、がさごそと動いている最中に至近距離で光が目を直撃したりして、かなり強烈に目が眩んだりする。
ちょっと危ないのかもしれない。注意が必要だ。
では、米を炊いてみよう。
EPIバーナー点火。極々弱火。
230のガスカートリッジの周りに、パウンドケーキ型のアルミホイルの底を切り抜いた自作風防で囲う。が、いかんせん高さが全然足りていない。
変形させて持ち上げたりしてみたが、効果のほどはかなり疑問。いや、これは効果が無さそうだ。
米を入れたクッカーを乗せる。水量は「米表面から人差し指の第一関節」というセオリー通りだが、ちょっと多くなってしまった。が、このまま火にかける。
蓋をして沸騰してくるまで待つ。
かなり時間を要するが、やがて沸騰してくる。
沸騰したら、蓋を開け、水分を飛ばす。
このやり方はシェラカップ炊飯と同じ。
ぐつぐつと沸騰し続け、米の表面が出てくるまで待つ。
途中、何度か箸で撹拌した。さすがに焦げ付きも心配だし。
ちなみに、火加減は一度も変えていない。終始、極々弱火だ。
ぐつぐつし続け、時々箸で撹拌し、米の表面が出てきたところで蓋をする。
じきに蓋の隙間から水蒸気が勢いを増して吹いてくる。
そして僅かに焦げの匂いが混じり、チリチリという例の音が聞こえてくる。
ここで火から降ろす。
そのままタオルに包み、シュラフカバーをかけたシュラフにくるんで蒸らし&保温。
30分。
では、その間にコーヒーでも飲み、おかずと味噌汁を準備しよう。
今回はチタンクッカーと450シングルマグカップのみ。
マグでコーヒーを飲んだあと、きれいに拭いておかずの温めに使う。
おかずは・・・ハンバーグ(デミグラスソース)
ちょっとアレだが、実は常温保存の出来るハンバーグを探したときこれを見つけ、トマトソースとデミグラスソースを2個づつ買っておいた。
本当は1個でも2個でもいいのだが、生来の貧乏性で買える時にと思いまとめ買いのつもりで買ってしまった。
白米にハンバーグ、それに味噌汁。うーん。
450マグにハンバーグを押し込み、水を入れて水量を計る。入れ過ぎると沸騰でこぼれるので、適当な水量にしておく。
いったんハンバーグのパッケージを取り出し、マグで湯を沸かす。沸騰したところで、再度マグを火から降ろしてから、ハンバーグのパッケージをマグに入れる。
私は極力、バーナーに乗せたまま、こういった作業を避けている。ひっくり返したりしたら大事だし、シビア目な登山だと、火傷など被ったら下手すると遭難騒ぎになってしまう。
弱火でハンバーグを温める。10分くらい?
そうこうしているうちにスマホのタイマーがご飯蒸らし完了を告げる。
クッカーをシュラフから救い出し、速乾タオルを外す。
そして、マグからハンバーグのパッケージを取り出し、タオルで拭く。
マグのお湯は、そのままFDの味噌汁に。
クッカーの蓋を開ける。蓋に、ハンバーグをパッケージからあける。
では、いただきます。
ご飯のチェック。ん?ちょっと柔らかいか?水量が多過ぎたかもしれない。
でも、ちょっとだけだった。
焦げはほぼ完璧に無し。終始弱火で、時々撹拌して、は成功だったようだ。
和洋折衷の夕飯。おいしくいただきました。
隣の高校山岳部君たちもわいわいと食事している模様。ご飯は上手く炊けたのかな?
スキットルのバーボンをちびちびと飲み、チョコレートとミックスナッツ。
先ほど点火したハクキンカイロが温かい。
それにしても今日は暖かいな。気温は氷点下いってないんじゃないか?
ツェルト内の結露も皆無といっていい。12月下旬でこんなことは初めてだ。
とはいえ、外に出れば息は真っ白。
目印の「光るペグ」を点灯。
今日はこのまま点けっ放しにしてみよう。山岳部君たちの目印にもなるだろう。
トイレに行って、早々に寝てしまった。
おやすみなさい・・・・
12月23日
AM5時。
隣の高校生君たちを起こさないようにとアラームは無音のバイブレーションにして胸ポケットに入れておいたが、震えだす寸前に高校生君たちのiPhoneアラームが鳴りだした(笑)
同じ時間に起床。まあ、お互いに気を遣わなくていいかも。
真っ先に米の吸水開始。本当は1時間がセオリーだが、待ち切れなさそうなので40分に。
その間にトイレ、荷物整理。
そして朝ごはんの準備。
朝は、ご飯、味噌汁、缶詰。
缶詰は「キョクヨー焼さんま大根おろし入りゆず風味」
結構色々なバリエーションがあるらしい。重さも129gで、レトルト食品より100g以上軽いから、廃棄の缶を嫌がらず案外使えると思う。
昨夜と同じ要領で炊飯。この炊き方は、土鍋の炊き方に良く似ている。
昨日より水は少なく、米表面から人差し指の第一関節というセオリー通り。
沸騰して米の表面が出てから蓋をして、水蒸気が勢いを増し、やや焦げた匂いとチリチリ音が始まったところで火から降ろす。ここは同じにした。
シュラフに包んで蒸らしと保温。25分。
コーヒーを一杯。
おかずを用意。
マグでお湯を沸かし、缶詰を湯煎。蓋を開けて火に掛けるとポフポフと汁が飛びまくるので必ず湯煎にする。
缶詰が温まったあたりでタイマーが蒸らし完了を鳴らした。
缶詰を開け、マグは味噌汁。
ご飯は・・・昨日より少し固め、ということは、ほぼ完璧な炊き上がり。
やはり失敗しなかった。
焦げもほぼ完全に無し。驚くほど上手く炊けた。
いただきます。
うーん。「チタンで炊飯は無理」とは聞いていたが、動画では炊き方も色々と紹介されているし、ちょっとした工夫でちゃんと炊けるんだなあ。
さて、今日はこのままツェルトを張りっ放しにして、雲取山へ登頂する。
天気は快晴。風もほぼ無い。
今回はシュラフとダウンウェアをグラナイトギアのアタックザックに入れてきた。25L。
春にMTBソロキャンプで使ったものだ。
底からエアの抜ける完全防水のスタッフバッグにショルダーパッドを付けたようなザック。コンプレッション用のラインも3本。
奥多摩小屋からはごく短距離で登頂出来るが、念のためにツェルト代わりにシュラフカバーを持って行く。それに無線機、エマージェンシー&ファーストエイド、行動食、もちろん水。
AM7時40分。奥多摩小屋を出発。
実は、このベースキャンプからのアタック型登山というのは初めてやってみる。
なるほど。ザックが軽くて超快適だ。
が、撮影機材はほぼ丸ごと持って行った。
ジンバルはハンディタイプに変形させた。
三脚はスマホアダプターを付けてザック外側。これは結局使わなかった。
面倒だったのはやはり交換バッテリーの管理。冷やしておくと稼働時間が極端に短くなるので、Goproとジンバルのバッテリーは胸ポケットにじゃらじゃら入れて行った。
AM8時43分。ほどなく雲取山山頂に登頂。
先に出発していた高校山岳部君たちが来ていた。今日はこのまま雲取山荘に下り、テント泊するらしい。
山頂に登山者は僅か数名。休日とはいえまだ朝早いし、ここへ登ってくるには相当に早く登山口を出発しなくてはならないだろう。
山頂の標識がえらくごつい石柱に変わっていてびっくり。
ちょっと観光地っぽくて寂しい気もしたが。
下山開始。山頂滞在時間は9分だった。私はいつもこんなものだ。
それでも、本人的にはたっぷり楽しんだつもりなのです。
AM9時33分。奥多摩小屋に到着。
一息ついて、下山の荷造りを始める。
結局、水はほぼ1L余った。が、後悔はしていない。足りないよりはずっといい。
いつもとおり、荷は比較的少ないので、それほど時間はかからない。
最後にツェルトを畳み(収納袋は軽量化のため省略)、ペグを抜く。案の定、がっちり地面に固定されているが、もう1本のペグを横にして両手でもって引っこ抜く。
これが頭まで打ちこんでいたら、抜けなかっただろう。
と、最後のペグを抜くか抜かないか、というところで、私のいたスペースにもう次の初老男性がテントを張り始めた。
まだ片付け終わってないのに・・・これだからなあ、奥多摩は。
私が爺婆団体登山者(単独者も)がイヤな理由がお分かりいただけただろうか。
私はまだまとめられていない荷物をかき集めて、そそくさとその場を離れるしかなかった。
ちょっとばかりモヤモヤな気分をかかえて、ザックの荷造りを終える。
靴紐を締める。
10時34分。奥多摩小屋を出発。
帰路はそれほど撮影に時間をかける気はない。さんざんこれまで撮っているし。
そこそこのペースで降りていく。時々、ジンバルを取付けた三脚でGoproを回す。
七ツ石山分岐を過ぎてジンバルと三脚はザック内にしまった。
かなりな数の登山者とすれ違う。カップルや夫婦が多い。80才くらいと思われるおばあちゃんが大きな一眼レフを首からぶら下げてゆっくり登っていったりして、驚く。
美人の山ガールもたくさんすれ違っていった。山ガールは単独者が多いのは何故だろうか。
13時19分。鴨沢ルート登山口に到着。そのまま小袖乗越の丹波山村村営駐車場へ向かう。
予想通り、路上駐車だらけだ。以前よりあちこちに三角コーンなどで駐車禁止など規制が目立つのは、そういう事情なんだろう。
歩を緩めず、鴨沢バス停に向かう。
別に急いでいるわけではない。なんとなく、早くこの場を離れたいだけだ。のんびり留まる意味は無い。
13時41分。鴨沢バス停に到着。バス到着までは僅か6分だった。なんというタイミング。
バスと電車を乗り継いで帰る。
都心からアクセスの良いエリアだけに、浮世の憂さは若干持ち込まれ気味だが、それでもこれだけ近いエリアに山域があってくれるのはありがたいことだ。
いつかまた、会いに行こう。
ダンシングツリー。
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